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韓国紙セゲイルボの日共シンパ記事

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 8月8日付世界日報9面メディア欄の「姉妹紙セゲイルボを読む」で、“参院選結果と日本の良心”というタイトルを配した金容出東京特派員の記事にはいささか驚いた。参議院選挙の東京選挙区で、70万票あまりを獲得し3位当選を果たした共産党の吉良よし子にエールを送り、同党の躍進を歓迎する内容だったからだ。

 記事は手始めに「同党(共産党)の躍進を見せる2013年、日本民心のある表徴だ」と参院選を総括。そして「1922年に創立された同党は、私有財産を認め、現段階で必要なことは社会主義革命ではなく民主主義革命だと強調する。歴史認識では右翼の歴史歪曲に反対し、韓国・日本関係も重視する。2011年、朝鮮王室儀軌返還を主導したのも彼らだった。」と共産党を好意的に紹介。

 また共産党を躍進させ、吉良よし子を3位当選させた今回の参院選における日本民心を「安倍政権に働く機会は十分に与えたが、議論がある改憲や靖国神社参拝など理念動向は自制しろとの意と読むことができる。国民の期待が大きい経済回復に邁進せよとの注文だ。」と分析した。

 さらに今回改憲勢力が2/3確保には至らなかった点に触れ、「こうした民心の根は数多くの良心勢力だ。全国あちこちの改憲反対の会、日本軍慰安婦問題解決のための団体、強制徴用被害者訴訟を助ける組織、原爆および原子力発電所問題解決のための会…。これらは極右政治家たちの国家主義煽動に対抗して、草のように先に立ち上がっている。」のだそう。

 この各種団体は共産党のフロント団体のことでしょうか。いったいいつからセゲイルボは共産党シンパとなったのか。選挙分析もかなりバイアスがかかったものだ。日本共産党は1922年にコミンテルン日本支部として創立されたのだ。04年に党綱領を全面改訂したり、「新聞社などの調査では、(今回)選挙でネットを最も有効に利用したのは共産党」(世界日報8・2社説)という具合にイメージ戦略が奏功し、国民の警戒心が薄らいだ影響もあろうが、しかし今もってなお、二段階革命論をめざす暴力革命政党に変わりはない。

 今回の選挙結果が安倍政権に対して、確かに景気回復の実感を一般庶民の手にも届くようにしてくれという願いもあるが、韓国の極端な反日ぶりや尖閣諸島などへの無法な海洋覇権主義を推し進める中国をなんとかしなければという国家意識からの危機感こそ核心部分だろう。 

 だが、今の安倍氏は第一次政権の轍を踏むまいと慎重だ。第一次政権時のスローガン「戦後レジームからの脱却」の戦後の「せ」の字もない。かかる安倍政権の姿勢に対して、へタレとの声さえ聞こえる。憲法改正の手続きを定めた96条改正(国会議員の2/3で発議→1/2)はそそくさと引っ込めた。8・15靖国参拝は見送る方向といわれ、河野談話、村山談話の見直しはなさそう。2・22の「竹島の日」に政府主催の式典は行われず、竹島の領有権をめぐる国際司法裁判所への日本単独提訴もない。経済面においては、当初慎重だったTPPへの交渉参加決定や消費税増税も織り込み済みとみえることや、「キセーカンワ!」の連呼などなど新自由主義路線への傾斜が目立ってきて経済政策での安倍支持派からも不満が渦巻く。当方も今のところ苦虫を噛み潰す思いだ。

 しかし安倍氏はこれから次の選挙までの3年間をフルに使って政策を進めていく算段なのだろう。今回の内閣法制局長官人事で、集団的自衛権の政府解釈変更に前向きな小松一郎駐仏大使を起用するなど、確実に布石を打ってもいる。第一次政権の失脚で辛酸舐めつくした安倍氏だ。奇跡的な復権を果たした今、練りに練った戦略があるはずだ。期待を捨てずに見守ろうとは思う。ともかくも、今回の選挙で共産党躍進なぞに特別な意味などありはしない。野党の不甲斐なさと都民はじめ有権者の知的怠惰を猛省させ、喝を入れ直さなければならないだけの話だ。

 朝鮮動乱から63年を経て、38度線を境に今もって北朝鮮との緊張状態が続く韓国こそ、骨の髄まで共産主義の脅威を刻みこんでいて欲しいものだが、反日が国是となって反共も勝共もすっかり古色蒼然か。現朴政権の無節操な親中ぶりも頷けるというものだが、これでいいのかセゲイルボ!日本の世界日報にレクチャーでも受けたら。


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